突然ですが、皆さんは80歳になったとき、何本歯が残っていると思いますか?若しくは何本歯が残っていたら良いなと思いますか?
統計データによると80歳時点の歯の本数は約7本。成人の歯は28本(親知らずを含めると32本)あるので大半の歯は80歳までに失われることになります。「年を取ると無条件で歯は悪くなる」というように考えている人もいるかもしれませんが、事実としては「メインテナンスを受けず、放置または痛くなった時の治療を繰り返していると、年を取った時に歯は悪くなっている」ということが言えそうです。逆にメインテナンスを行っていた方の80歳時点の歯の本数は約16本。メインテナンスの有無でここまで差が出てしまうのです。
歯は、適切なタイミングで適切なメインテナンスを施せば、患者様の想像以上に寿命を伸ばすことができます。歯科先進国と呼ばれる北欧や米国では、お口の健康のために、痛みなどの症状がなくても歯科医院で定期的にメインテナンスを受けることが一般的です。その結果、高齢者も多くの歯を維持できています。
ここまでの話を聞いて「でも2~3カ月に1回の定期的に予防しに行くのは面倒だし、費用も高くなりそうだな」と感じておられる方も多いと思います。しかし現実は違います。下の治療費の部分を御覧ください。
定期的に通院した方が約300万円も治療コストがかかっていません。予防を怠ることは肉体的にも経済的にも負担がかかることが統計的にも示されています。当院では患者様にこの事実を受け止めていただき、そして予防に対し前向きに取り組んで頂きたい、そう考えています。今からも遅くはありません。
予防とは、「虫歯や歯周病を防ぐようにすること」と一般では考えられていますが、当院ではもう少し広い意味での予防を考えています。
例えば「歯並び」。
歯並びが悪いと、虫歯や歯周病になりやすくなりますし、発音障害、精神的コンプレックスにもつながります。これを早期に是正することで、お口の健康、ひいては精神的安定も得ることができ、色々な意味での「予防」となります。
また、歯が失われた部分に、入れ歯やインプラント、ブリッジを入れることで噛み合わせを安定させ、しっかり噛めるお口を作ることも「予防」と言えます。
なぜならば、物をしっかり咬むことで脳に新鮮な血液がたくさん送り込まれるのですが、しっかり咬むことができないと、脳に新鮮な血液がいきわたらなくなり「認知症」の発症率が高まると言われています。
また、抜けた歯をそのままにしていると、他の健康な歯が倒れこんできてしまい、残った歯に噛み合わせの負担が集中し、その歯がグラグラしたり割れたりして失われるという悪循環が起こります。つまり抜けた歯の代わりとなる入れ歯・インプラント・ブリッジなどを入れることで、お口の健康、そして、からだ全体の健康にもつながることになるのです。詳細は、インプラント、入れ歯をご参照ください。
このように当院では、お口の中だけで考えるのではなく、身体全体からの健康管理を考え、ドバイス・ご提案をさせて頂いております。
虫歯や歯周病予防には、歯垢・歯石・バイオフィルムを除去するだけでは不十分です。
実は、虫歯や歯周病はあなた自身の「生活習慣」が一番の原因である可能性が高いのです。
※歯垢(プラーク)とは、軟らかい細菌の集合体。
※歯石とは、軟らかい細菌の集合体であるプラークが、塊状に石灰化した固い細菌。
例えば、食事の内容・回数・時間帯、ストレス、喫煙、睡眠時間など多岐にわたります。
いくら歯科医院で直接の原因となる歯垢や歯石などを除去したとしても、今までの生活習慣のままではまた虫歯・歯周病を誘発してしまう可能性があります。
「歯科医院での定期的なクリーニング」と「生活習慣の改善」。
この2つが、あなたのお口の健康を守るためには必須となります。
しかし、生活習慣はなかなか改善できるものではないですし、お仕事やそれぞれの生活リズムがありますので、人によって対策は異なります。
患者様それぞれの性格、生活リズム、お仕事などを総合的に考慮し、無理のないプランをプロの目で御提案させて頂きます。
当院では「科学的に効果が実証されたプログラム」を導入しています。
今や歯科医療も進歩し、「歯周病・虫歯を防ぐためにはどうすればいいのか」、「歯周病・虫歯になってしまった場合どのような処置をすれば改善するのか」などが科学的に実証されており、その通り行えば、歯周病・虫歯も防げますし、また歯周病・虫歯も改善します。
具体的には、唾液検査や口腔内検査等により、歯質の状態、歯周病・虫歯へのなりやすさなどのデータを取得し、PMTC(専門の機器を用いたプロによるクリーニング)やTBI(ブラッシング指導)、生活習慣改善を併用した患者様独自のオーダーメイドの予防処置プログラムを実施していきます。
歯科衛生士とは、歯科衛生士法に基づき免許が与えられている歯科医療職で、虫歯や歯周病を予防するためのプロフェッショナルです。
歯科衛生士は患者様の診療記録を生涯にわたり保存管理しております。
患者様との長いお付き合いの中で得た情報や変化をもとに、その患者様に適した質の高いご提案・治療をすることが可能となります。
歯磨き指導をはじめとして、虫歯や歯周病の再発を防ぐ処置、生活習慣に対するアドバイス、また、お口の中の変化や体調の変化などもよくわかるので、トラブルや問題点に早く気づくこともできます。
また定期的に来院して頂くことにより、お互いにリラックスした状態で診療ができますので、コミュニケーションを楽しみながらお口の健康維持につながればと考えております。
虫歯・歯周病を予防するための適切なブラッシング方が存在します。
「バス法」「フォーズン法」「縦磨き」などなど。
ほとんどの方がこのブラッシング法は実践されていません。といいますか、その存在すらご存じない方がほとんどだと思います。
- 歯周病の予防や治療に効果的な方法です。
歯と歯茎の間の歯垢を取りながら歯茎をマッサージします。
硬めの歯ブラシをつかったりすると歯茎を痛めるので歯ブラシのヘッドは小さいものがいいでしょう。 - 力のない幼児やお年寄りに適した方法です。
歯を噛み合わせた状態で、歯ブラシを歯に対して垂直に当て、円を描くようにしてグルグルと上下の歯を一緒に磨きます。歯の裏側は毛先を当て小さく前後運動させましょう。 - 名前の通り、歯ブラシを縦にして磨く方法です。
歯ブラシの先端の「つま先」を使い、細かいところをしっかり磨きます。
ブラッシングはただ磨けばよいというものではありません。多くの方は「磨いた」という事実だけで満足してしまい、肝心の「汚れ」はほとんど落せていないものです。
虫歯・歯周病を予防するには「ご自宅のセルフケア」と「歯科医院でのクリーニング」の2つが柱となります。この両輪のどちらか一方が欠けてもNGです。
当院ではこの適切なブラッシング指導、そして補助ツールとしての「歯冠ブラシ」や「デンタルフロス」の適切な使い方も積極的にお伝えしておりますので、このノウハウだけでも学びに来てみてください。
料金体系はこちらをご参照ください。