当院に来院される患者様の多くは、金属床など高価な材質を使っていますが、噛み合わせや、あごのバランスが配慮されていない入れ歯が多く見受けられます。それがもとで「痛い・噛めない・はずれる」等困った状況になっておられます。これは切実な問題です。
入れ歯は自分の歯の代りをしてくれる大事な歯です。この入れ歯があることで楽しく笑い、美味しく食べ、自信を持って人前で話せます。
「入れ歯はあわないものだ」と諦めないで下さい。
私は入れ歯治療で困られている方の喜ぶ笑顔を見たい一心で入れ歯を作っています。
日々の研究を怠らず、まずは、患者様のお口の中の状態をしっかりと精密に把握すること。
そして、真剣にその方のお口の中と向き合い、状況に合ったオーダーメイドの入れ歯治療を行っています。
今までしっかり噛むことができなかった入れ歯に私達の手が加わる事で、「噛みやすい入れ歯」に生まれ変わる。そして患者様の生活が豊かになる。
特に高齢者は「食事」に大きな楽しみを持っていますので、その楽しみのレベルを上げる「入れ歯」製作は非常にやりがいを感じます。
また、若くして歯を失ってしまう方もいらっしゃいます。
若い方にとっての入れ歯は「みっともない」「目立つ」という印象をお持ちになっているのですが、最近では「目立ちにくい」入れ歯も開発されていますので、そのような入れ歯をご提供しストレスなく日々を生きて頂く。これも私たちの喜びです。
本節からは、当院の入れ歯が患者様から評価される理由をご紹介いたします。
「見た目が気になる」「痛いのが我慢できない」「はずれてしまう」・・・・・など、患者様によって入れ歯の悩みは様々です。
その悩みを患者様が満足されるレベルで解消させるためには、昔から存在している入れ歯だけでは不十分です。このようなことから、当院では一般的な保険の入れ歯(義歯)以外にも、効果が実証されている様々な入れ歯をご用意しています。
当院では、欧州屈指の歯科先進国であるドイツ発祥で100年以上の実績がある「テレスコープシステム」の一つである「リーゲルテレスコープ」を提供しています。
入れ歯にレバー(鍵)が付いており、レバーの開閉により、入れ歯を固定するタイプです。
- レバーを開かない限り、入れ歯が外れることはありません
- レバーを開けている時は、歯に負荷はかかりません
- レバーの開閉により、いつでも入れ歯を取り外せます
- 入れ歯をしていることを忘れてしまうほど全く違和感が少ないです
- 金属(クラスプ)が見えにくいです
- 修理が容易です
- 神経がない歯にも対応します
リーゲルテレスコープは、平均耐用年数が20年以上といわれ、まさに従来の入れ歯の常識を覆す部分入れ歯といえます。
当院では、HAMdentテクノロジーの代表、羽村紀雄さん立ち会いのもと、お口の状態をチェックし、顎や筋肉の動き、噛み合わせや発音、笑顔のバランスなどを確認しながら製作していきます。
今回、HAMdentテクノロジーの代表、羽村紀雄さんにお話を伺ってきましたので、詳しくは対談をご参照ください。
金属のバネが見えるのが嫌な方、もっとぴったりと密着した入れ歯を望まれる方、よく入れ歯が壊れて困っている方等にお勧めしているのが右記の金属のバネがない入れ歯(義歯)、ノンクラスプデンチャーです。金属バネ部分を、歯ぐきに近い色の樹脂で作ることで目立ちにくくしています。
「生体用シリコン」という特殊な弾性のあるゴム質の素材を、入れ歯の内側に貼ることで痛くなりにくくします。「痛みを抑えた」入れ歯と呼ぶことができるぐらい痛みは抑えられます。
特に下顎の総入れ歯でお悩みの方、あごがやせてしまってまっ平らになっていたり、今まであちこちの歯科医院で何回作っても、いつも痛みがなかなかとれず満足できなかった方にお勧めです。
これを活用することで、入れ歯がより一層密着するようになり、はずれにくく、噛む力が倍になるといわれています。
従来までは健康な歯に入れ歯をひっかけるのが主流でした。そのような方法ですと「見た目」が悪いばかりか、入れ歯をひっかけた歯が最終的にはダメになってしまっていました。
しかし、入れ歯は進化しています。
現在では、インプラントや磁石を利用し、「見た目よし」「安定性よし」「健康な歯を傷めにくい」「まるで自分の歯のように噛みやすい」入れ歯を作ることが可能になっています。
それぞれご紹介します。
残った歯に被せ物を二重に覆い被せて、入れ歯を安定させます。留め具(金具)のない入れ歯で、被せ物の内側には人工心臓等に用いられる丈夫なソフト樹脂を使っていますので、残った歯への負担も軽減することができます。「見た目が良い」「安定感がある」といった特徴があります。
インプラントオーバーデンチャーとは、2~4本のインプラントを埋入し、現在使用している入れ歯をしっかり安定させる治療法です。
患者さんが自由に取り外しできるためメインテナンスが非常に簡易で、大きな外科手術を必要としないため全身的な負担も少ない治療法です。
磁石の力を利用して入れ歯を固定させます。「入れ歯をしていることに気づかれにくい」「着脱が簡単」「しっかりと固定される」「お手入れが簡単」といった特徴があります。
チタン、コバルトクロム素材を使った入れ歯(金属床)です。
これらの素材の長所は、保険適用の入れ歯と比べて「薄い」「軽い」「壊れにくい」「飲食物の温かみ・冷たさを感じやすい」ことです。特にチタン素材はコバルトクロム素材と比べ重さは2分の1であり、金属アレルギーの心配もありません。保険が適用される入れ歯との比較を下記に示します。
保険の材料で作る入れ歯は重いため、噛むという動作に負担を与えます。
一方、金属床義歯で使用する材料には、保険の材料の約1/4の重さのものを使用します。
口の中は、髪の毛が1本入るだけで不快感があるほど敏感です。このため、金属床義歯で使用する材料の場合、保険のものに比べ約1/6の厚さの薄い材料を使用します。
保険の入れ歯を入れると、温かい・冷たいといった食べ物の温もりが感じにくくなります。
食べ物の温もりは味覚に大きな影響を与えます。
このため、金属床義歯では温もりを感じやすい材料(専門的に表現すると、熱伝導率の高いもの)を使用します。
保険の入れ歯は「たわみ」がありますので、咀嚼することで入れ歯がたわみ、入れ歯をひっかけている歯に過度な力が加わり、その歯を痛めます。しかし、金属床義歯は「たわみ」がほとんどありませんので、バネをひっかけている歯にも優しいです。
合う入れ歯を作るために重要なのは、手間をかけた調整です。
金属床義歯の場合には、ミクロン(1ミリメートルの1000分の1)単位に及ぶ緻密な調整を行うことで、自分に適切な入れ歯をつくることが可能です。
金属床義歯は、主に下記の2タイプあります。どちらを選択するかは、患者様のご要望、お口の状態に応じて、入れ歯治療に精通した院長がアドバイスさせて頂きますのでお気軽にご相談ください。
金属床義歯―コバルトクロム合金
金属床義歯としてコバルトクロム素材は歴史のある素材です。軽さはもちろんのこと、熱を伝えやすく清潔で美しい状態で、永く快適にご使用いただけます。アレルギー反応を起こしにくいことも特徴の一つです。
金属床義歯―チタン合金
コバルトクロムと同様、入れ歯用として評価の高い金属です。腐食せず・軽く・アレルギー反応を起こしにくい、体に優しいチタンを使用します。
当院では、美しさや機能性だけではなく、入れ歯特有の「匂い」や「気泡」を防ぐために、総入れ歯の床(歯ぐきにあたる部分)にイボカップシステムという材料を使っています。
この材料は、入れ歯特有の臭いや気泡が出来ず、作成時の誤差がほとんど無い事で、世界的なブランドになっています。気泡が入りにくいため、入れ歯から起きる口臭を減らす事も出来る質の高い手法です。入れ歯特有の匂いに抵抗がある方にもご満足いただけると思います。
入れ歯をされている方から「痛い」「噛めない」「外れる」という相談をよく受けます。
このお悩みは「1つ1つの工程を省略することなく基本に忠実に入れ歯を作る」ことで解消されます。当院で行っている制作工程のこだわりを少しご紹介いたします。
「型取り」とはその名の通り、お口の型をとることです。
それをもとに入れ歯を作っていきますので、ここで精密な型取りが出来なかった場合は、どうやっても患者様のお口に合う入れ歯はできません。当然ですよね。
そこで当院では、精密な型取りを行うため、次のような工程を踏んでおります。
- 型をとる材料を印象材と言います。主に種類の印象材が使われていますが、当院ではより精密な型を取ることができるシリコン印象材を利用しています。
- 患者様のお口の形は様々ですので、規格の定められたトレーでは精密な印象はとれません。そのため患者様オリジナルのトレーを1から作成し精密な型を取っていきます。
- 食事をする場合、お話をする場合、何もしていない場合などお口の状態はそれぞれのシーンで異なる動きをします。それぞれのシーンで快適に入れ歯を使用して頂くためには、歯科医院で何もしていない状態の型取りだけでは足りません。
一般的な入れ歯治療ではこの変化を無いものとして治療を進めていきます。そのためお口の変化を無視した入れ歯が出来上がりますので、当然お口に合う事もありません。そこで当院では、ティシュコンディショニングという工程を実施しています。
簡単にご説明すると、現在使われている入れ歯にティシュコンディショナーという素材を装着させ、一定期間その入れ歯を使用して頂きます。そうしますと、日常のお口の動き、舌の動き、咬み癖などがティシュコンディショナーに反映されます。そこで得られた情報をもとに入れ歯を作成することになりますので、様々なシーンで快適に利用できる入れ歯ができあがります。
- お口の中の動きに合わせた入れ歯にするため、口腔内周辺の筋肉の動きを精密に記録し、型(個人トレー)に反映させます。 お口の動きを想定し、より患者さんに合った入れ歯になります。
全ての治療に言えることですが、「咬み合わせ」は治療を進めていく上でしっかりと調整していかなければなりません。咬み合わせが悪いということは、適切な位置で物を咬めないということですので、当然、咀嚼のたびに入れ歯や入れ歯を支えている歯に過度な負担がかかり、入れ歯だけでなく、健康な歯までもダメにしてしまいます。またこれが原因で「痛み」「外れる」「咬めない」などの原因となります。当院では、正しい「咬み合わせ」を獲得するため、次のような工程を踏んでおります。
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お口の中の動きに合わせた入れ歯にするため、口腔内周辺の筋肉の動きを精密に記録し、型(個人トレー)に反映させます。
お口の動きを想定し、より患者さんに合った入れ歯になります。
- ゴシックアーチの目的は「咬み合わせの水平的な位置」を決めることです。下あごは前後、左右、上下に動きます。この前後、左右、上下のちょうどよい位置を決めて入れ歯を作ることで痛くなくはずれない違和感の少ない入れ歯を作ることが可能となります。
- 診断用義歯とは、「仮の入れ歯」のことで、歯並び・咬み合わせ・フィット感・歯の色の調整を行います。時間をかけて調整を行う事で、最終的には段々と変化が小さくなり、安定します。
その段階で初めて「最終形態の入れ歯」を作成することになりますので、お口の変化をすべて反映させた入れ歯が完成します。この工程は非常に時間がかかるのですが、良い入れ歯を作るためには避けては通れない工程です。
入れ歯は歯科医師だけで作成するものではなく、「歯科技工士」と呼ばれる方と共同で作っていきます。つまり、良い入れ歯を作るには、歯科医師の腕が良くてもダメで、歯科技工士だけの腕が良くてもダメです。歯科医師そして歯科技工士がともに高いレベルに合って初めて「良い入れ歯」が出来上がります。
当院では、「HAMdentテクノロジー」など3社の歯科技工所さんと連携し、入れ歯を作成しています。今回は、HAMdentテクノロジーの代表、羽村紀雄さんにお話を伺ってきましたので、詳しくはこちらををご参照ください。
料金体系はこちらをご参照ください。